平屋を建てるポイント
来週に開催予定の完成見学会は、
今人気の平屋の住宅です。
平屋と言えば...
より耐震性と耐久性に優れ、
より使いやすさと住みやすさにも優れているという
メリットがあります。
かつ、平屋にすることで、
メンテナンスや将来の増築といったランニングコストをも
最小限に抑えられます。
しかし、そのメリットを全て享受するためには、
あることに注意しておかなければいけません。
今回は、その注意しておきたいポイントについて
ご紹介いたします。
○平屋のデメリットとは?
平屋にした場合、
全ての部屋が1階につくられることになります。
また、土地を無駄に広げないことを考えると
敷地いっぱいに有効活用するということになります。
この場合、平屋が引き起こしてしまうデメリットとしては、
日当たりが良い土地の場合であれば、
リビングや各居室が全て外からの視線にさらされてしまう点です。
(丸見えになってしまうということ)
そして、その視線を遮るため全ての大きな窓にカーテンを設置し、
しかも、ずっとそのカーテンを閉めっぱなしにしてしまいます。
また、大きな窓は防犯的に不安だし強風の時も不安だからと、
それらの窓全てにシャッターを設置するようになります。
そしてその結果、家の外観もあまり美しくなくなってしまいます。
もちろん、カーテンやシャッターといった
余分な製品にけっこうなコストが、
かかってくることにもなります。
日当たりが悪い土地であればたとえ大きな窓つくったとしても、
家の中が全く明るくならない可能性が高くなってしまいます。
隣の家との距離が充分に取れないからです。
となれば、せっかく家を建てたのに家の中が薄暗くなってしまい、
大きな窓をたくさんつくっているはずなのに、
朝からずっと電気をつけてないとダメな家になってしまうことに ...。
ですから、平屋を建てる上で大切なことは、
この丸見えと薄暗さの両方を解決するということです。
○プライバシーと明るさを両立させる
プライバシーと明るさを両立させることは
非常に大切です。
たとえ、日当たりが良い土地であろうと、
日当たりが悪い土地であろうと、一切関係なくです。
そのためには、光の採り込み方を、
その土地に合わせて工夫する必要があります。
そして、カーテンをつけなくてもいい窓を
つくるようにしなければいけません。
カーテンをすれば、
せっかくの光を防いでしまうことになります。
日当たりが良い土地の場合、
決して、必ずしも一番南に窓をつくることが正解ではありません。
むしろ、カーテンやシャッターだけでなく、
目隠しなどまで必要となり、
それだけの余分な出費を招くのだとしたら?
では、日当たりが悪い土地の場合は...?
設計は、
その土地が与えてしまうであろうデメリットを解決し、
その土地のメリットを最大に活かすためにあるものです。
つまり、設計士が、
通念上の常識にとらわれること無く、
柔軟な発想でその土地に合わせて設計することさえすれば、
どんな土地でもプライバシーと明るさを両立させた
家を建てることが出来るというわけですね。
それが住みやすい家をつくるにあたって
最も大切なことなのです。