住宅ローンの現実
「家づくり」をしていく上で、
一番思慮深く考えなければいけないコトが"お金"のことです。
家を建てるにあたって最初にかかってくる様々な費用...
30年、35年という長期に渡って支払い続ける住宅ローン...
土地・建物を持つことによって必要となる固定資産税...
一生涯払い続けていく電気代...
家を長期に渡って維持していくためのメンテナンス費用...
将来必要になってくるであろうリフォーム費用...
少し考えただけでも、家を持つことによって
こういった費用がかかってくるわけです。
これらを支払いながら
生涯豊かに暮らし続けていっていただくためにも、
可能な限りこれらの費用を総合的に抑えられるような
「家づくり」をする必要があります。
また、不足するであろう年金をまかなうためにも、
老後資金をコツコツと準備していきたいですね。
家を建てることによって、大切なこれからの暮らしが
犠牲になるようなことにならないように、
自分たちにとって無理のない予算で、
「家づくり」をしなければいけないということです。
たとえ、一生に一回しか出来ない、
夢と希望に満ちあふれた買い物であったとしてもです。
そこで今回は、資金計画に向けて
気を付けておきたいポイントをご紹介いたします。
○住宅ローンに対する認識を厳しく持つ
家を建てるとなると、
ほとんどの方が住宅ローンを利用すると思います。
ですが、1つ認識しておいていただきたいことは、
住宅ローンという借金は、
多額の利息を支払うことになるローンだということです。
長期間で支払うようになること、そして期間が長ければ長いほど、
雪だるま式にどんどん利息が積み重なっていく
"複利"で利息が計算されるからです。
貯蓄がたくさんあったり
親御さんからの資金援助や土地提供があり、
住宅ローン借入を少なく出来る方であれば、
支払い年数を圧縮出来たり、借入額を少なくすることで、
利息の支払いも比較的少なくて済すみますね。
そうすれば、選べる住宅ローンのバリエーションも増えるのですが
自己資金も少なく(あるいはなく)、
土地から購入しなければいけないとしたら...?
「家づくり」にかける費用を、
現実的に考えていく必要があります。
ですが実際は、支払い能力以上の住宅ローン融資を受けたり、
フラット35を利用すれば、
年収の10倍近くの融資を受けることが出来たりします。
ましてや、夫婦共働きである場合、その収入を合算すれば、
さらなる融資を銀行から引出すことも出来たりします。
もちろん、銀行が大丈夫という範囲でですが。
銀行側から見ると、住宅ローンは、とても手堅い貸し付けです。
家という大切な資産を守るために、
何にも優先して支払いしてくれる借金だからです。
その他の費用を削ってでも、
優先して支払いますよね?
それゆえ、少々無理をしてでも、
出来るだけ希望に近い金額を融資してくれようとします。
また、会社ぐるみでお付き合いがある
住宅会社からの依頼ともなれば、
多少厳しい条件だったとしても、
なんとか融通してくれようとするものだったりします。
これが住宅ローンの現実です。
35年、420回に分割すると、
1回1回の支払い単位で見ると、
そのアップ金額は、
あまり大したことじゃないように感じてしまうものです。
それぐらいなら、なんとかなると思ってしまい、
妥協して後悔するぐらいならと、
後のコトは深く考えず、今のコトを優先しようとしてしまいます。
それして、いとも簡単に、
自分たちの支払い能力を超える住宅ローンを組んでしまいます。
そして、少しでも目先の返済を少なくしようと、
選ぶべきじゃない住宅ローンを選んでしまったりします。
ご夫婦2人が、なんの支障もなく働き続けることが出来るうちは、
この予算オーバーも、
それほど大きな問題にはならないかもしれません。
しかし、なんらかの事情が起こり、
もしどちらかが働けない状況になってしまったとしたら?
あるいは、なんとか暮らしていけたとしても、
暮らしていくだけでいっぱいいっぱいで、
将来に向けて全く貯蓄していくことが出来ていないとしたら?
怖い話ではありますが、あり得ることです。
だからこそ「家づくり」では、
まず自分たちに合った資金計画をしっかりと行い、
その予算の中で、今の状況だけを考えるのではなく、
将来のことまで考えた上で、
自分たちが出来る「家づくり」を行っていただければと思います。
そして、自分たちに合った予算で、
自分たちに合った住宅ローンを組んでいただければと思います。
しっかりとした資金計画を立てることで
今もこれからも豊かな暮らしを手に入れましょう。